アートセラピーの効果

お問い合わせの中で、アートセラピーって何?どんな効果があるのか?と言った質問が多いので、お答えをします。もちろん施術者によって様々な見解があるかと思いますので、私見でお答えをします。具体的な描画によるアートセラピーの詳細については本サイトをご覧ください。ここでは、その効果や意義について説明をします。そもそもセラピーとは、本来、医療行為や薬を用いない、各種の施術や療法の意味で、多くの分野で用いられています。癒しやリラクゼーション関連からメンタル支援まで、幅広く多種のセラピーが存在します。アートセラピーを和訳すると芸術療法となります。文字どうり、描画や造形等の芸術制作を用いて心が衰弱した方に、心の平安や癒しを与え、諸問題の解決や励ましに繋がる介助や支援を行う療法です。創作活動に没頭している間は他事に心が行かず、一時的に悩みや諸問題から解放されるメリットを利用しています。しかしながら、誰もがすぐに創作に集中出来るかと言うと、それはなかなか難しく、そもそも心が衰弱している方であれば、最初はやる気さえ起きないと思います。セラピーを進める中で徐々に集中して取り組んで行く事で辛い事や不安な事等が和らいで行きます。根本的な解決は望めませんが悩める諸問題から一旦離れ、他のやるべき事に集中させる事で心の負担を軽減して行く。それが施術の狙いです。完成した作品を共に眺めながら、心境等の分析を行い、前向きなアドバイスを行います。私はアートセラピーの最大な効果とは、セラピスト(施術者)とクライエント(受け手)との間に芽生える心の交流や信頼感、安心感であると思います。また、その意義はアートの力を借りて人に寄り添う、心の支援活動であると思います。ただ隣で創作を見守るだけでもそれは可能です。難しい理屈や解釈も本来は必要はないのです。しかしながら専門家として間違いなく安心で安全にクライエントに寄り添い、適切なアドバイスを行うために、セラピストは日々、芸術療法の研究や研鑽に努め、知識や施術法を磨く必要があるかと思います。それが各療法を習得する目的と責任です。